中国人パートナーとの国際結婚の手続き
2024/07/29
近年は様々な国の方と結婚する人が増えています。しかし、国際結婚にはそのための手続きがあり、その手続きは若干複雑です。
国際結婚して、パートナーと一緒に日本に住みたいという方もいると思うのですが、「日本人の配偶者等」の在留資格を取得するまでには、国際結婚をする必要があります。手続きもパートナーの出身国によって変わってきます。今回は、中国人パートナーとの結婚についてみていきます。
特有の手続きや文化的な理解が必要となります。本記事では、中国人パートナーとの国際結婚を考えている方々に向けて、必要な手続きや注意点、そしてお互いの文化を尊重し合うためのポイントを紹介します。手続きの流れを理解し、スムーズな結婚生活のスタートを切るための参考にしてください。
目次
1.基本的な知識
まず、結婚可能年齢からお話します。日本人は、男性18歳から、女性は16歳から結婚が出来るのですが、中国は男性22歳から、女性20歳から結婚できるようになります。意外に思われるかもしれませんが、中国の方が結婚可能年齢が高いんですよね。
日本に住んでいる中国人の方と結婚する場合は日本の法律に依ることになっています。
一方で、中国に住んでいる中国人の方と結婚する場合には、中国の法律に依ることになっています。
行政書士は、「日本人配偶者等」の在留資格を申請するだけでなく、国際結婚の時点からサポートすることがあります。すぐに一緒に住みたいという場合は、結婚前から相談にのることもあります。この二つのパターンについて、見ていきましょう!
中国に住んでいる中国の方と結婚する場合
まずは、難しい方から行きましょう。
中国に住んでいる中国人の方と結婚する場合は次のステップで国際結婚を進めていきます。
1.日本人が戸籍謄本を取得する
日本人の方が自分の戸籍謄本を取得します。
2.法務局で婚姻要件具備証明書を取得する
日本人の方が、法務局へ行きご自身の「婚姻要件具備証明書」を取得します。その際に、
1で取得した「戸籍謄本」を使います。必要書類は次の通りです。
・戸籍謄本
・認印
・結婚相手の身分証明書(生年月日、氏名、国籍)がわかるものパスポートの写しなどが有効です
・ご自身の身分証明書
3.婚姻要件具備証明書の認証(アポスティーユ認証)
次に外務省へいって「婚姻要件具備証明書」を認証してもらいます。これはその場で認証してもらうことが出来ないので、申請と受取で二回外務省へいかなくてはなりません。行政書士に代行してもらうことも可能です。必要書類は次の通りです。(従来は中国大使館での認証も必要でしたが2023年11月より不要になりました)
・婚姻要件具備証明書
・身分証明書(パスポートなど)
4.中国での登記手続き
外務省で「婚姻要件具備証明書」のアポスティーユ認証が終わったら今度は、中国人パートナーの常住居民戸口簿所在地を管轄する政府指定の民政登記局で婚姻登記申請を行います。この申請は、ご本人と中国人パートナーのお二人で行かなくてはなりません。
必要書類
・婚姻要件具備証明書(日本人)
・婚姻要件具備証明書の中国語訳(日本人)
・パスポート(日本人、中国人)
・居民戸口簿(中国人)
・居民身分証明書(中国人)
結婚が終わったら、結婚の証明が出来る結婚公証書を管轄の公証処へいき、取得します。
5.日本の役所へ婚姻届けを提出
中国での届出が終わったら、日本の役所で婚姻届けを提出します。
・戸籍謄本
・パスポート
・結婚公証書(中国で入手)
・結婚公証書の日本語訳
--以下は無くても良い場合があります---
・国籍公証書(中国で入手)
・国籍公証書の日本語訳
・出生公証書(中国で入手)
・出生公証書の訳文
これらを日本の役場へ出して、めでたく日中で結婚が出来たことになります
日本に住んでいる中国人の方と日本で結婚する場合
今度は、日本に住んでいる中国人の方と日本で結婚する場合です。
こちらは、日本人にとっては比較的楽ですし、安心できる方法かと思います。
1.無配偶者声明書の取得
日本にある中国大使館で、中国人パートナーの無配偶者声明書を取得します。
・声明書(その場で本人が書きます)
・パスポート
・パスポートの写真がある部分のコピー
・在留カード
・在留カードの両面コピー
・住民票
2.日本の役所で婚姻届けの提出
続いて、日本の役所で婚姻届けを提出します。
・婚姻届
・身分証明書
・申述書(役所で書きます)
・無配偶者声明書の公正証書
・無配偶者声明書の公正証書の日本語訳
・国籍公証書
・国籍公証書の日本語訳
・在留カード
・パスポート
日本で結婚が証明された場合、中国での手続きは不要となります。しかし、婚姻届受理証明書は必ずもらいましょう。
3.婚姻届受理証明書のアポスティーユ認証
役所で手に入れた婚姻届受理証明書のアポスティーユ認証を外務省で行ってもらいます。
4.中国の戸籍所在地役場で婚姻状況欄の変更
アポスティーユ認証してもらった婚姻届受理証明書を中国人パートナーの戸籍所在地役場へ提出することで、婚姻状況欄を変更してもらいます。婚姻届受理証明書は中国語の訳文も必要です。
結婚が終わったら配偶者ビザ!
さて、これまで中国人パートナーとの結婚方法を解説しました。しかし、これだけではまだ不十分です。
そう、一緒に住むのであれば、在留資格「日本人の配偶者等」(通称日配ビザ)が必要なのです。
中国に住んでいるパートナーの場合はそもそも在留資格がなく、日本に住んでいるパートナーの場合は、就労系ビザの方が多いはずです。不自由なく一緒にくらすためには「日本人の配偶者等」の在留資格が必要となります。
行政書士奥本聡事務所では、結婚からビザ申請まで、ワンストップでサービスを行っております!
ぜひ、横浜の行政書士奥本聡までご相談ください!