行政書士奥本聡事務所

戸籍の広域交付制度とAIと士業についての行政書士の雑感

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戸籍の広域交付制度とAIと士業についての行政書士の雑感

戸籍の広域交付制度とAIと士業についての行政書士の雑感

2024/03/17

横浜の行政書士奥本聡です。戸籍の広域交付制度が今年の3月より開始されましたが皆さんご利用になったことはありますでしょうか?

この制度は、相続人などが戸籍を自分が住んでいる自治体から、他の自治体にあるものまで請求できる制度で、一気に戸籍集めが楽になるという噂の制度です。不動産の登記義務化とセットで、導入されるということで、登記義務化が始まる4月に先立って導入がされました。
 

この新制度の導入で、行政書士や司法書士による戸籍請求はもう仕事として無くなるのではないかとまで心配されたのですが、豈はからんや、そんなことは全然ありません。
 

その原因は2つあると思います。

行政書士や司法書士と言った「書士」の仕事は、手続きの代行と手続きに関係する事柄の相談+αであるということが1つ目です。

2つ目は、新制度の制度の不備です。

行政書士や司法書士のような書士は代書が仕事であり、AIなどが導入されたら仕事がなくなるとか、実は誰でも出来るとかいう話が誠しやかにささやかれます。

これは、一面は正しいのですが、もう一面は正しくありません。

書士業は、専門的なマンパワーの確保というのが私の持論です。AIはマンパワーの省力であり、確保はしてくれないのです。他の職種で例えますと、AIが出来たらシステムエンジニア―は不要になるかというと、やっぱり必要だということと同じなのです。

書士業は、専門分野の相談までが仕事なわけです。例えば、AIは、似たような案件の事例は紹介してくれるかもしれませんが、判断をすることは出来ませんし、間違った判断をすることもあります。しかし、書士は間違った判断の内容に法令の解釈や担当部署への問い合わせを行いますし、筋が悪いと思った時に、お客様のケアや代案を提案することもあります

AIは、指示を間違えたら間違った答えが出てくるのですが、書士は人間ですから、相談内容があいまいであっても、それを明確にするよう問い直しをしてくれます。実は、結構それが大切なことなのです。AIがとか、シンギュラリティがという方々はそういうシチュエーションをあまり想像できていないかもなと思います。ご自身が優秀なのであいまいな指示というのが想像できないのかもしれませんが……

さて、2つ目の戸籍の広域交付制度の不備ですが……

ニュースにもなっております。さいたま市でも3/14時点で不備が……

法務省のページには解消されたとありますが、まだ除籍謄本の取得に時間がかかるようです。

実は、奥本もお客様と一緒に役所へ行って広域交付を使おうとしましたが、窓口で言われたのは、現在は「戸籍」のみで「原戸籍」や「除籍」は取得できない。「戸籍」も時間が一ヵ月かかってしまうとのことでした。

それなら郵送で請求しますよね。相続業務の場合は特に「除籍」が必要なわけですので、まだまだ実用には遠そうです。

便利になってくれるとこちらとしても仕事が楽になる面もあります。いつかは、職務上請求で広域交付が出来るようになったらいいなと思うのですが、それはしばらく難しいかもしれませんね。

横浜で、相続に関するご相談は行政書士奥本聡事務所まで!
相続は奥本の得意分野でもあります。

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